年収1000万のエンジニアは何%か|公的統計で数えた範囲
年収1,000万円という額は、公的統計では平均の欄ではなく、人数を数えるための階級の区切りとして出てきます。国税庁の統計表では、1年を通じて勤務した給与所得者5,136万5,699人のうち、年間給与額が1,000万円を超える人は320万3,195人でした。全体に占める割合は約6.2%です(4階級の合算と割合は編集部の算出)。
業種の区分で情報通信業に絞ると、203万3,561人のうち26万7,673人で、割合は約13.2%になります(同じく編集部の算出)。ただしこれは業種であって職種ではありません。業種で分けた集計なので、同じ行には営業や事務の職に就く人も入ります。
エンジニアという職種に絞って1,000万円超の割合を出せる表は、編集部が2026年9月2日に確認した範囲では見当たりませんでした。この記事では、どの統計が1,000万円という区切りを持ち、どこまで割れるのかを、表の名前とともに示します。
年収1,000万円は、平均ではなく階級の区切りとして公表されています
額の側から人数を数えている表は、公的統計のなかに実在します。年収1,000万円のエンジニアの割合とは、ある集団のうち年間の給与額が1,000万円を超える人数を、その集団の人数で割った値です。この計算に要るのは平均額ではなく、額で区切られた階級ごとの人数です。
国税庁の民間給与実態統計調査は、給与所得者を年間給与額の階級に分けて人数を集計しています。階級は100万円以下から2,500万円超まで14区分あり、1,000万円という区切りもそこに置かれています。編集部が開いたのは、そのうち業種別の内訳まで載っている統計表です。
| 給与階級 | 給与所得者数(全業種) |
|---|---|
| 1,000万円超1,500万円以下 | 230万5,820人 |
| 1,500万円超2,000万円以下 | 57万6,392人 |
| 2,000万円超2,500万円以下 | 14万6,596人 |
| 2,500万円超 | 17万4,387人 |
| 4階級の合算(編集部の算出) | 320万3,195人 |
| 給与所得者数の計 | 5,136万5,699人 |
(出典:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」統計表 第9表「業種別及び給与階級別の給与所得者数・給与額」の合計行〔男女計〕。2025年9月公表。2026年9月2日に編集部が原文を確認。対象は表題に明記されているとおり1年を通じて勤務した給与所得者)
この数字には、外せない前提が3つあります。1つ目は、対象が1年を通じて勤務した給与所得者に限られることです。2つ目は、ここでいう給与が給料・手当と賞与の合計で、事業の収入や複数の勤務先の合算ではないことです。3つ目は、男女を合わせた数字であることです。
4階級を足した320万3,195人を計で割ると、約6.2%になります。この合算も割合も原典の公表値ではなく、編集部が計算した値です。同じ表の合計行にある14階級の人数をすべて足すと、行の計である5,136万5,699人と一致することを確認したうえで使っています。
情報通信業に絞ると約13.2%|業種であって職種ではありません
同じ表を業種の行で読むと、割合は上がります。情報通信業の行では、1年を通じて勤務した給与所得者203万3,561人のうち、年間給与額が1,000万円を超える人が26万7,673人でした。割合にすると約13.2%です(4階級の合算と割合は編集部の算出)。
| 給与階級 | 情報通信業の給与所得者数 |
|---|---|
| 1,000万円超1,500万円以下 | 21万1,852人 |
| 1,500万円超2,000万円以下 | 3万8,841人 |
| 2,000万円超2,500万円以下 | 9,285人 |
| 2,500万円超 | 7,695人 |
| 4階級の合算(編集部の算出) | 26万7,673人 |
| 給与所得者数の計 | 203万3,561人 |
(出典:前掲・国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」統計表 第9表の情報通信業の行〔男女計〕。2026年9月2日に編集部が原文を確認)
この13.2%を、エンジニアの13.2%と読み替えることはできません。この表は業種で分けており、職業では分けていません。そのため同じ行には営業や企画や事務の職に就く人も入り、ソフトウェアを作る仕事で取り出した行は用意されていません。
全業種の約6.2%と並べると、情報通信業の側が高い位置にあります。ただし、この差が何から来ているのかを本記事は説明しません。理由を書いた記述が原典になく、業種の中の職種構成なのか企業規模の分布なのかを、この表から判別できないためです。

職種まで割った分布は、月額の所定内給与で公表されています
職種の単位で分布を出した表も、別の調査に用意されています。厚生労働省の賃金構造基本統計調査には、職種の区分ごとに労働者数の分布と分布特性値を載せた統計表があります。編集部は2026年9月2日に、令和7年調査の統計表の一覧を開いて表題を確認しました。
| 表番号 | 表題(統計表一覧の表示) |
|---|---|
| 第17表(2部構成) | 職種(小分類)、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(産業計) |
| 第18表 | 職種(大分類)、性、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(産業計) |
| 第19表(2部構成) | 職種(特掲)、性、所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値(産業計) |
(出典:政府統計の総合窓口〔e-Stat〕令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者・職種の統計表一覧。2026年9月2日に編集部が表題を確認)
表題にある「所定内給与額」は月額です。この調査でいう賃金は、調査実施年6月分の所定内給与額を指し、賞与も残業代も含みません。したがってこの3表の階級は、年収1,000万円という区切りとは別の物差しの上に並んでいます。
同じ調査の概況には、一般労働者全体の分布特性値も載っています。中位数は29万6,600円、第9・十分位数は52万7,300円でした(いずれも男女計)。
| 分布特性値 | 男女計 | 男 | 女 |
|---|---|---|---|
| 第1・十分位数 | 19万9,900円 | 21万4,900円 | 18万5,500円 |
| 第1・四分位数 | 23万8,200円 | 25万8,200円 | 21万5,600円 |
| 中位数 | 29万6,600円 | 32万5,800円 | 26万300円 |
| 第3・四分位数 | 38万9,800円 | 43万3,100円 | 32万800円 |
| 第9・十分位数 | 52万7,300円 | 58万2,600円 | 40万5,300円 |
(出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」付表3「一般労働者の賃金階級、性、企業規模別労働者割合」〔概況19ページ〕。2026年3月24日公表・数値は2025年6月分の所定内給与額。原典は千円単位で表示されている〔例:中位数296.6千円〕。2026年9月2日に編集部が原文を確認)
この分布特性値を12倍して年収に直すことはしません。所定内給与額には賞与も残業代も入っておらず、12倍した値は年収の下限の目安にしかならないからです。前の節で見た年額の階級と、この節の月額の分布特性値は、別の物差しとして分けて読んでください。
どこまで見たのかも書いておきます。編集部が開いたのは表題と階級の区分までで、職種ごとの行に並ぶ数値には降りていません。作業したのはWebマーケティングを担当する運営メンバーで、給与制度を設計する側に立った経験はありません。
「上位何%」の答えは、開く表によって決まります
編集部が開いた3つの表のうち、年間の給与額で区切った階級を持っていたのは1つでした。残る2つは、月額の階級と分布特性値という別の形で額を扱っています。だから「エンジニアで年収1,000万円は上位何%か」という問いに、3つの表は同じ形の答えを返しません。
| 開いた表 | 測っている額 | 区切り方 | どこまで割れるか |
|---|---|---|---|
| 国税庁 民間給与実態統計調査 統計表 第9表 | 年間の給与額(給料・手当+賞与) | 階級。1,000万円の区切りあり | 業種まで |
| 賃金構造基本統計調査 統計表 第17〜19表 | 月額の所定内給与額 | 階級と分布特性値 | 職種(小分類)まで |
| 賃金構造基本統計調査の概況 付表3 | 月額の所定内給与額 | 分布特性値 | 性別と企業規模まで |
(いずれも2026年9月2日に編集部が確認。3つは調査も集計方法も別で、同じ軸に並べて差を評価できるものではありません。この表は「どの表が何を返すか」を対照するためのもので、数値の比較には使えません)
編集部が2026年9月2日に確認した範囲では、職種の単位まで割ったうえで年収1,000万円の区切りで人数を数えた表は見当たりませんでした。確認したのは、国税庁の統計表の一覧19表、賃金構造基本統計調査の職種に関する統計表20表、および同調査の概況の付表です。表題と分類事項までの確認であり、それぞれの表の中身をすべて開いたわけではありません。
なお、スキルの区分ごとに年収の幅を示した公表資料もありますが、本記事ではその金額を1つも使いません。帯の中のどこに自分がいるかという読み方は、年齢で切った別の記事が確定した表現を持っているためです。
検索して出てくる到達率の数字は、調査主体・調査時期・母集団が示されているかを先に見てください。それが示されていない数字を、編集部は公的統計と同じ節にも同じ表にも置きません。

編集部は1,000万円を目標額に置きません
この記事に並べた割合は、目標を決めるための数字ではありません。編集部が1,000万円という額を目標に置かないのは、その額に届くかどうかを予測できる公表データを持っていないからです。届くと煽ることも、無理だと決めつけることも、手元の材料ではできません。
代わりに置くのは、自分の額がどの階級の行に入るかという問いです。階級の区切りが書かれた表は、平均額の欄よりも自分を当てはめやすい形をしています。自分の値札(市場価値)を測る作業は、この当てはめから始められます。
年収がどう決まるかは平均という代表値で年収を説明している記事、年齢で切った実額と帯の中の位置づけは年齢で切ったときに出てくる金額のほうの解説にあります。雇用契約の側で額がどこまで動くのかは雇われている側で額がどこまで動くかを扱った記事が扱っています。
額を動かす手を選ぶ段になったら、額そのものではなく打ち手の順番を決める記事が入口になります。測る工程の全体は割合を見る前に自分の側の数字を用意する本編にまとめました。
よくある質問
エンジニアで年収1000万以上の人はどれくらいの割合ですか?
エンジニアという職種に絞った割合は、編集部が2026年9月2日に確認した範囲では見当たりませんでした。開いた表のなかで職種に近い粒度は業種で、情報通信業では1年を通じて勤務した給与所得者の約13.2%が年間給与額1,000万円超でした(4階級の合算と割合は編集部の算出)。
この行には、エンジニア以外の職種に就く人も入っています。全業種を分母にすると約6.2%です(同)。
年収1000万は上位何パーセントですか?
全業種の給与所得者を分母にすると、1,000万円を超える人は約6.2%です(前掲・第9表の合計行から編集部が算出)。言い換えると、この分母の中では上位6.2%にあたる位置になります。分母は1年を通じて勤務した給与所得者で、業種も職種も年齢も混ざっています。
情報通信業に限った分母では約13.2%になります(同)。どちらの分母で数えた値なのかを添えずに「上位何%」と書くと、同じ言葉でも指している集団が変わります。
エンジニアで年収1000万以上稼ぐには?
到達の手順を示す公表データを、編集部は持っていません。特定の資格や言語や会社を挙げて「これで1,000万円に届く」と書くことは、根拠のない因果の断定になるため当サイトでは行いません。
編集部が勧めるのは、額を上げる手を選ぶ前に、自分がいまどの階級の行に入るかを1つ確かめることです。打ち手を並べて順番を決める作業は、前の節で挙げた記事が扱っています。
フリーランスのエンジニアで年収1000万円は可能でしょうか?
雇われていない働き方の額は、この記事が使った調査には入っていません。国税庁の民間給与実態統計調査が数えているのは給与所得者で、事業として受け取る収入は別の調査の扱いになります。
そのため本記事は、フリーランスの額については何も述べません。測っている量が変わることの意味は、当サイトの別の記事で扱っています。
エンジニアで年収1000万の企業はどこですか?
当サイトは、個別企業の年収を序列化した一覧を作りません。各社の公表データを突き合わせられる状態にないため、社名を並べても根拠のない順位づけになるからです。
求人票で確かめられるのは、提示されている賃金の範囲と、その内訳です。会社名を集める前に、その2つを見てください。
まとめ|1,000万円は「どの表の、どの行か」で意味が変わります
- 1,000万円は階級の区切りとして公表されている:国税庁の統計表 第9表は、年間給与額を100万円以下から2,500万円超まで14区分に分けて人数を集計している(2025年9月公表・2026年9月2日に編集部が確認)
- 全業種では約6.2%:1年を通じて勤務した給与所得者5,136万5,699人のうち、1,000万円超の4階級の合計は320万3,195人(合算と割合は編集部の算出)
- 情報通信業では約13.2%:203万3,561人のうち26万7,673人(同)。ただし業種であって職種ではなく、エンジニア以外の職種も同じ行に入っている
- 差の理由は原典に書かれていない:業種の中の職種構成なのか企業規模なのかは、この表からは判別できないため断定しない
- 職種まで割った分布は月額で公表されている:賃金構造基本統計調査の第17〜19表は職種別の分布特性値を持つが、階級は所定内給与額(月額)で、年収の区切りではない
- 月額と年収を混ぜない:概況の付表3の中位数は29万6,600円、第9・十分位数は52万7,300円(男女計)。賞与も残業代も含まないため、12倍しても年収にはならない
- 見当たらなかったのは、両方を同時に満たす表:職種の単位まで割ったうえで年収1,000万円の区切りで数えた表は、編集部が2026年9月2日に確認した範囲では見当たらなかった(表題と分類事項までの確認)
この記事の数字はどれも、あなたを含む集団を数えた結果です。階級の区切りが並んだ表に自分の額を1つ置くと、比べる相手が「誰かの平均」から「同じ表の他の行」に変わります。1,000万円という数字が意味を持つのは、その行が決まったあとです。
※本記事の統計に関する記述は、記載の一次資料に基づく一般的な情報です。個別の給与・待遇の判断は、勤務先の規程や求人条件、必要に応じて公的機関・専門家への確認を併せて行ってください。
参考・出典
- 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」統計表 第9表「業種別及び給与階級別の給与所得者数・給与額」(2025年9月公表。2026年9月2日に編集部が原文を確認。表題に「1年を通じて勤務した給与所得者」と明記。本記事が使ったのは男女計の合計行と情報通信業の行の4階級〔1,000万円超1,500万円以下=全業種230万5,820人・情報通信業21万1,852人/1,500万円超2,000万円以下=57万6,392人・3万8,841人/2,000万円超2,500万円以下=14万6,596人・9,285人/2,500万円超=17万4,387人・7,695人〕と、それぞれの計〔5,136万5,699人・203万3,561人〕。4階級の合算〔320万3,195人・26万7,673人〕と割合〔約6.2%・約13.2%〕は編集部の算出。合計行の14階級の総和が行の計と一致することを検算済み): https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2024/pdf/R06_09.pdf
- 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-」(令和7年〔2025年〕9月。2026年9月2日に編集部が原文を確認。地の文=「1年を通じて勤務した給与所得者5,137万人について、給与階級別分布をみると、300万円超400万円以下の者が826万人〔構成比16.1%〕で最も多く」/調査の対象=「令和6年12月31日現在の源泉徴収義務者〔民間の事業所に限る。〕に勤務している給与所得者〔所得税の納税の有無を問わない。〕を対象としている」。公表日は表紙の「令和7年9月」までしか記されておらず、日付までは確認できていない): https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2024/pdf/R06_001.pdf
- 国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」統計表の一覧(2026年9月2日に編集部が第1表〜第19表の表題を確認): https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2024/minkan.htm
- 政府統計の総合窓口(e-Stat)令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者・職種の統計表一覧(2026年9月2日に編集部が表題を確認。第17表〔2部構成〕・第18表・第19表〔2部構成〕が「所定内給与額階級別労働者数及び所定内給与額の分布特性値」を持つ。表題と収録範囲までの確認で、個別の職種の行と数値には降りていない): https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?tclass=000001229512&cycle=0
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」付表3「一般労働者の賃金階級、性、企業規模別労働者割合」〔概況19ページ〕(2026年3月24日公表・数値は2025年6月分。2026年9月2日に編集部が原文を確認。原典は千円単位で表示されており、本記事は円に直して表記した〔中位数296.6千円=29万6,600円〕。同概況の用語の定義により「賃金」は所定内給与額を指し、超過労働給与額と賞与を含まない): https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2025/dl/14.pdf
