転職ドラフトの評判は本当か|公式データで見る40代の実像
転職ドラフトの評判は本当か|公式データで見る40代の実像
※本記事には広告(プロモーション)を含みます。編集部が転職サービスを勧める基準は編集方針ですべて公開しています。
転職ドラフトは、指名(スカウト)に年収額が必ず書かれるスカウトサービスです。編集部の結論は「40歳前後のエンジニアにも勧める。ただし理由は年収アップではなく、値札が数字で返ってくること」。運営が公表する年代別データでは、年収アップ額の中央値は20代166万円に対し40代は71万円です(2023年版・2017年1月〜2023年9月の内定承諾者ベース)。この記事は、運営の公式ページ・スカウトルール・実績レポートを1件ずつ原典で確認し、公的統計と突き合わせて評価しました。
結論:年収が金額で返ってくるスカウト。40代にも勧めるが、理由は年収アップではない
編集部の総評から書きます。転職ドラフトの中核は「企業は指名時に年収を提示する義務があり、内定年収が提示額の90%を下回ることは運営ルールで禁止されている」という設計です(→後述)。「まずは面談で」と金額をぼかす一般的なスカウトと違い、参加すれば金額が返ってきます。編集部は、自分の値札を金額で知る目的にはこのサービスを勧めます。
一方で、年収アップを期待して登録する人には、先に数字を渡しておきます。運営が公表する年代別アップ額の中央値は、20代166万円・30代136万円・40代71万円(2023年版レポート。データ出典は2017年1月〜2023年9月に内定承諾した人)。40代の中央値は20代の半分以下です。上がらないわけではありませんが、「40代の伸びは細い」というのが運営自身のデータが示す事実です。
| 評価項目 | 評価 | 根拠(すべて後述) |
|---|---|---|
| 値札の測定精度(金額で返ってくるか) | ◎ | 指名時の年収提示が必須+提示年収90%ルール |
| 在職中の安全性 | ◎ | 指名禁止企業の設定・レジュメの項目別公開設定・現年収は企業に非公開 |
| 40代の年収アップ期待値 | △ | 年代別アップ額の中央値は40代71万円(20代166万円) |
| 参加のハードル | △ | レジュメ審査あり。不通過の約9割は「情報量から実力を判断できなかった」(2024年10月公開の公式マニュアル) |
| 商流下層・業務系SEとの相性 | △ | 参加企業はWeb系の事業会社が中心。公式が高評価として挙げる言語にJavaの記載なし |
| スピード | △ | 開催は月1回・指名期間は約2週間。急ぐ人向けではない |
| 選考サポート | ○ | レジュメのレビュー・フィードバックはあるが、面接対策の伴走はない(別サービスのエージェント型が担当) |
向いている人:在職中で、転職を今日決める必要がなく、自分の年収の値札を金額で知りたいエンジニア。
向いていない人:実務経験が浅い人、3か月以内に転職を終えたい人、レジュメに工程・規模・数字を1つも書く気がない人。
編集部が確認したこと・確認していないこと
先に立場を明かします。**編集部は転職ドラフトの利用体験を持っていません。**対象がITエンジニアであり、編集部の運営メンバー(Webマーケティング領域・転職10回・採用側として100人以上の面接経験)は参加資格を満たさないためです。使っていないものを「使ってみた」と書くことは当サイトではしません。
そのうえで、2026年8月10日に次の作業を行いました。
- 公式サイト(トップ・スカウト紹介ページ)に掲載された実績数値を、数値そのものだけでなく末尾の注記(集計期間・集計対象の定義)まで書き写して確認
- 「スカウトルール」ページで、提示年収90%ルール・現年収の質問制限・書類選考の禁止の条文的な記述を確認
- 「スケジュール」ページで開催頻度・指名期間・返答期間を確認
- 運営メディア「転職ドラフトREPORT」の実績レポート3本(2021年・2023年・2025年版)と、運営会社リブセンスのプレスリリース(2025年5月28日)から数値と集計期間を採取
- 上記の数値を、厚生労働省job tag・賃金構造基本統計調査・公正取引委員会の調査という公的データと突き合わせ
- 厚生労働省が公表する「特定募集情報等提供事業者一覧」で、運営会社の届出の有無と受理番号を確認(→後述)
- 利用者の記録は、本人が自身のアカウントで公開している体験記のみを引用元付きで扱う(まとめサイト経由の匿名口コミは孫引きになるため使わない)
確認できなかったことも書きます。内定率・承諾率の公表値、指名がゼロで終わった人の割合、企業側の料金の内訳、参加に必要な実務経験年数——これらは運営の公式発信では確認できませんでした。本記事ではこれらの数字を書きません。他社のレビュー記事に金額や比率が載っていても、出所が示されていないものは信用しないでください。
仕組み:月1回の「ドラフト」で、企業が年収を書いて指名する
転職ドラフトとは、ITエンジニアがレジュメを登録し、月1回の「ドラフト」で企業から年収付きの指名を受け取るスカウト型サービスです。運営は株式会社リブセンス(Livesense Inc.)。流れは次の5段階です。
- レジュメ登録 — 経歴・プロジェクト内容を書く
- 審査 — 運営の審査チームが1件ずつ確認する(機械審査ではありません)
- 指名(ドラフト) — 開催当日13:00から最終日23:00まで、企業が年収付きで指名を送る
- 面談 — 承諾した企業と面談。指名後に書類選考を行うことは禁止されています
- 内定 — 内定年収は提示年収の90%を下回れません
開催は年間12回の通常回(月1回)と、ハイクラス特別回が2回。参加受付・審査申請は開催当日の09:59までで、10:00以降の申請は次回開催へのエントリーになります。通常回の開催期間は約2週間です(2026年8月時点・公式スケジュールページ)。
一般的なスカウトサービスとの違いは、この一点に集約できます。
| 比較項目 | 一般的なスカウト | 転職ドラフト |
|---|---|---|
| 年収の提示 | 面談後・選考後が多い | 指名の時点で必須 |
| 金額の下振れ | 制限なし | 提示額の90%を下回るのは禁止 |
| 現年収の扱い | 登録時に入力し企業も参照しがち | 企業に公開されない |
| 受信のタイミング | 常時 | 月1回の開催期間中 |

評価できる点:設計そのものが「値札の測定器」になっている
良い評判の実体は、担当者の親切さではなくルールの設計です。3つに分けて根拠を示します。
1. 提示年収90%ルールは「下限のルール」。上振れの保証ではない
公式のスカウトルールは、通常回について「内定年収が、本サービス上で提示した提示年収の90%を下回ることは禁止しています」と定めています。ハイクラス回では「1000万円を下回ること」も禁止です。つまり900万円で指名されたら810万円未満での内定はルール違反という意味であり、900万円が保証されるという意味ではありません。ここを取り違えている解説記事が少なくありません。
実際にどう運用されているかも、運営自身が公表しています。提示年収700万円以上の指名について、内定年収が提示額の100%だったのが67.3%、95〜99%が13.6%、90〜94%が4.8%、101〜105%が4.1%、106〜110%が7.5%、111%以上が2.7%。提示より下がった人は20%以下でした(調査対象期間2019年7月〜2021年6月・転職ドラフトREPORT 2021年7月19日公開)。5年前の集計値ですが、「提示された金額はおおむねそのまま内定額になる」という設計の実効性を、運営が数字で開示している点は評価できます。
運営は、指名メッセージに提示年収の信頼性を損なう文言を書いた企業へ是正対応を行ったことも公表しています(2018年10月30日・第14回開催時の事案)。ルールを掲げるだけでなく、破られたときの対応を自社メディアで開示している事業者は多くありません。
2. 現年収を企業に公開しない=現職の安さに引っ張られない
公式サイトには、現年収は企業に公開しておらず技術や経験で評価される旨が明記されています。現年収を聞くことも、提示年収を上回る内定年収を検討する場合に限り、決められた文言でしか認められていません。内定前の源泉徴収票の提出要求は禁止で、ユーザーに回答義務はありません。
これは商流下層のエンジニアにとって、見た目より大きな意味を持ちます。多重下請では「再委託の都度、中間マージン等が差し引かれるため、下層に行くほど受注金額が低くならざるを得ない」(公正取引委員会・2022年6月公表の実態調査)とされています。つまり現年収は、あなたの実力ではなく商流の位置が決めた数字です。その数字を出発点にされない場で測れることは、下層にいる人ほど利得が大きい設計です(商流と単価の関係はSESの単価相場と給与の構造で扱っています)。
3. 審査は「無料のレジュメ添削」として機能する
審査があると聞くと落ちるのが怖くなりますが、運営は不通過の理由を公開しています。「審査不通過だった方の約9割は、レジュメの情報量から客観的に実力を判断することが難しかったことが原因」(公式マニュアル「転職ドラフトスカウトの使い方マニュアル」・2024年10月1日公開時点)。つまり不通過の主因は実力不足ではなく情報不足であり、何を書き足せばよいかが分かる形でフィードバックが返ってくるという意味です。
編集部はここを、このサービス最大の使いどころだと考えます。職務経歴書を更新する手が止まっている41歳にとって、第三者が読んで「実力が判断できる」と言うまで書き直せる場は、それ自体が値札を上げる作業です。
気になる点:公表数値の定義と、40代の上げ幅
ここからが本題です。宣伝文句をそのまま信じないための読み方を4つ書きます。
1. 「93%が平均160万円アップ」は、アップした人だけの数字
公式サイトのトップには、93%の人が平均160万円の年収アップを実現したという記載があります。ただし同じページの注記にはこう書かれています——「2024年1月〜2024年12月に転職ドラフトスカウトを通じて内定承諾した人のうち、年収がアップした人の比率および平均金額(業務委託での採用を除く)」。
読み替えると次のとおりです。
- 93%は「内定を承諾した人のうち、年収が上がった人の割合」。登録者や参加者を分母にした数字ではありません
- 160万円は「上がった人だけの平均アップ額」。下がった人・変わらなかった人を含めた平均ではありません
指名を受けられず参加だけで終わった人、面談まで進んで見送った人は、そもそもこの分母に入っていません。数字が嘘なのではなく、分母が「最後まで進んで成功した人」に絞られているというだけです。サービス側が出す実績値は、ほぼ例外なく「成功した人のうち」で切られています。まず分母を探す。これがスカウト媒体の数字を読むコツです。
2. 年代別アップ額の中央値は、40代71万円
運営は年代別の数字も出しています。年収アップ額の中央値は20代166万円・30代136万円・40代71万円(転職ドラフトREPORT「【2023年版】…」2023年12月20日公開。データ出典は2017年1月〜2023年9月に内定承諾した人)。中央値ですから、40代で内定承諾した人の半分は71万円以下のアップだったことになります。
編集部はこの数字を悲観的には読みません。490万円が561万円になれば、住宅ローンを抱えた41歳の家計では意味のある差です。ただし「転職ドラフトなら160万円上がる」という期待で登録すると、ほぼ確実に落胆します。40代が転職ドラフトに登録する価値は、上げ幅の大きさではなく、上げ幅が金額で分かることにあります。

3. 母集団は上に偏っている
平均提示年収の推移も公表されています。2020年1月の644万円(中央値624万円)から、2024年12月は791万円(中央値800万円)へ、5年で147万円の上昇。800万円以上の提示割合は16.1%から41.8%(約2.6倍)、1,000万円以上は0.7%から8.4%になりました(株式会社リブセンス プレスリリース・2025年5月28日/転職ドラフトREPORT 2025年版。集計期間2020年1月〜2024年12月)。公式サイトには平均提示年収約820万円という掲載もあります(2026年8月10日時点の公式掲載値。同ページの注記と数値の対応が確定できなかったため、集計期間は付けずに掲載値として扱います)。
ここで公的統計と並べます。厚生労働省job tagが掲載する開発系職業(プログラマー・各種システムエンジニア等)の在職者の平均年収は578.5万円(令和7年賃金構造基本統計調査ベース)。転職ドラフトの平均提示年収は、開発系エンジニアの平均年収を200万円以上上回っています。
提示年収は募集時の想定年収、job tagは在職者の実績年収なので厳密に同じ指標ではありません。それでもこの差が意味するところは明確です。**転職ドラフトは「エンジニア全体の値札が測れる場」ではなく、「上の年収帯で人を探している企業が集まっている場」です。**審査があるのも、40代の上げ幅が細いのも、この母集団の偏りから来ていると編集部は読みます(内定を承諾した40代の現年収の分布は公表されていないため、断定はできません)。
参考として、公式が「高評価」として挙げるプログラミング言語はC++・Scala・Swift・Kotlin(習得難度が高く需要が増加している言語)で、Javaは挙げられていません。Javaの価値が低いという意味ではなく、この場で高い値が付きやすい技術セットとは重心がずれている、という事実です。参加企業もDMM・freee・mixi・SmartHRなどWeb系の事業会社が目立ちます(常時240社以上・2026年8月時点の公式掲載)。
4. 月1回・指名がなければ何も起きない
開催は月1回で、指名期間は約2週間。**指名が来なければその回は何も起こりません。**公式は「参加者の平均指名数11.9件」(2026年8月10日時点の公式掲載値)を掲載していますが、平均は分布を隠します。指名がゼロで終わった人の割合は公表されておらず、編集部も確認できませんでした。「転職ドラフト 指名されない」という検索が一定数あることから、ゼロで終わる例は珍しくないと編集部は推測します。
3か月以内に転職を終えたい人が主軸に据えるサービスではありません。急ぐなら伴走のあるエージェントと直接応募を主軸に置き、転職ドラフトは並行の観測枠に留めるのが現実的です(スカウト型転職の全体像で使い分けを整理しています)。
41歳・二次請けSES・年収490万円が使うとどうなるか
編集部の見立ては「審査は通せる。ただし初回で800万円台の指名は来ない」です。想定読者の条件——Java中心の業務系SE、経験17年、現場リーダー経験あり、要件定義と部下の評価は未経験、年収490万円——で順に見ます。
第1の関門は審査です。転職ドラフトの審査に固有なのは、見られている軸が「スキルの高さ」ではなく**「レジュメの情報量から客観的に実力を判断できるか」**の一点に置かれていることです(公式マニュアル・2024年10月1日公開時点)。落とすための試験ではなく、判断材料が足りているかの確認です。
編集部が公式マニュアルの記述から整理すると、審査チームに渡すべき材料は次の3つに絞れます。
- 担当範囲の境界:「保守・改修」で止めず、要件のヒアリング・設計・リリース判断のどこに関与したかまで書く。境界が書かれていないと、判断できる範囲がゼロになります
- 規模の桁:利用者数・データ量・チーム人数・リリース頻度。正確な社名や単価は不要で、桁が分かれば材料になります
- 判断した事実:障害対応や改善で、自分が何を選び、何を選ばなかったか。技術選定の理由は、情報量としての密度が高い部分です
工程・規模・数字でレジュメを書き換える汎用の手順そのものは、エンジニアのスカウト転職の仕組みの「値札が動くレジュメの書き方」に表でまとめています。ここでは、それを「審査を通す」という目的に絞って読み替えました。
上流経験についても一言。公正取引委員会の調査では、下請事業者の担当工程は開発(プログラミング)が56.6%に対し要件定義はわずか5.5%です。審査が問うているのは上流の経験年数ではなく記述の解像度なので、要件定義の経験がないことを理由に、審査に出す前から諦める必要はありません。
第2に、マネジメント経験の扱いです。運営の2025年版レポートでは、マネジメント経験の有無による提示年収の差は約67万円とされています(集計期間2024年1月〜12月・転職ドラフトスカウトの指名時の提示年収データ)。エンジニアリングマネージャー経験者の2024年の平均提示年収は900万円でした。
ただし、公表されているのはここまでです。現場リーダーの経験が「マネジメント経験あり」として評価される保証は、運営データからは読み取れません。そのうえで編集部は、4名の進捗管理とコードレビューを回した事実を書かない理由はないと考えます。書かなければ判断材料はゼロですが、書けば審査チームと企業が読める材料が1つ増えます。
第3に、期待値です。年収490万円の41歳は、job tagのITSSレベル別年収(設計・構築)ではレベル1〜2の帯(420万〜620万円)の下位〜中位にあたります。第一四分位420万円と第三四分位620万円の中間点は520万円で、490万円はそれを下回るからです。この中間点は編集部の算出であり、中央値ではありません。
レベル3は450万〜700万円、レベル4は500万〜780万円。転職ドラフトの平均提示年収820万円帯は、レベル4以上の世界です。
初回参加で800万円台を期待するのは現実的ではありません。**現実的な目的は「今の自分に企業が書く金額」を1回で確定させることです。**それが分かれば、社内の評価面談で使う材料にもなります(値札の測り方全体はエンジニアの市場価値の測り方、40代のキャリアの現在地は40代エンジニアは手遅れなのかで扱っています)。
第4に、条件面です。運営の2025年版レポートでは、週0日出社(フルリモート)の企業割合は2021年12月の60.1%から2025年5月には53.1%へ下がり、週3日出社は2倍以上に増えています。在宅前提で条件を絞ると、判断できる指名の母数はさらに細くなります。通勤圏をどこまで許容するかは、参加前に決めておいたほうが指名を読む速度が上がります。
なお、スカウト1通を年収額・工程・商流の観点で仕分ける具体的な手順はエンジニアのスカウトメールの見分け方で5手順に分けて解説しています。
利用者が公開している記録
まとめサイト経由の匿名口コミは出所をたどれないため扱いません。本人が公開している記録から2件を、引用元を示して紹介します。
- 第20回に参加したエンジニア(3社目・CTO)は、17社から指名を受け最高入札額930万円。参加理由は「自分の市場価値を探るため」と述べ、レジュメでは実績の羅列ではなく直面した課題とその解決というストーリー性を意識し、一部項目を2,000文字近く書いたと記しています(note・2019年10月7日公開 https://note.com/su_k/n/nf8fd0572625f )
- 「つよつよエンジニアばかりで怖い」と思っていた書き手は、レジュメの無料添削として使うつもりで指示どおり書いたところ14,000文字になり、審査を一発で通過。結果は指名38件で全体3位でした。技術力だけでなく事業ドメイン知識やプロダクト志向の改善も評価されたと述べています。一方で、期待値のすり合わせは面談時に終わらせる必要があり、選考中にすり合わせようとすると不信感につながって落ちるという注意点も書いています(Qiita https://qiita.com/rorensu2236/items/716374e16771c8c530d1 )
いずれも個人の経験であり、一般化はできません。ただしこの2件から共通して読めることが1つあります。指名の数は、書いた量と具体性に強く相関しているということです。運営が公表する不通過理由(約9割が情報量。2024年10月公開の公式マニュアル時点)とも一致します。
なお、「転職ドラフトは炎上したのでは」という検索が一定数あります。編集部は、特定の炎上事案を一次情報で確認できませんでした。**確認できないことを断定も暗示もしません。**確認できるのは、運営がルール違反企業への是正対応を自社メディアで公表している事実(2018年10月30日)だけです。
現職に知られずに使うための設定
在職中に使う前提で、公式に用意されている機能を押さえます(いずれも2026年8月時点)。
- 指名禁止企業の設定:設定した企業の管理画面では、あなたの情報がマスキングまたはリダイレクトされます。現職・前職・関わりたくない企業を入れておく
- レジュメの項目別公開設定:プロジェクト詳細などは「全体公開」のチェックを外せます。指名禁止企業を設定する場合は、このチェックを外すことが公式に推奨されています
- 現年収は企業に非公開:そもそも企業側に現年収は表示されません
- 加えて、全体公開の項目に自分を特定できる情報(固有のシステム名・社内用語・所属企業が推測できる記述)を書かないこと。会社支給のPC・ネットワークからアクセスしないことも当然の前提です
完全にゼロにする方法はありません。バレたときの不利益が極端に大きい立場の人は、公開範囲を細かく設定できるかどうかを登録前に確認してください。
他のスカウト・エージェントとの組み合わせ方
編集部は、転職ドラフトを単独で使うサービスではなく「金額で測る枠」として組み込むことを勧めます。理由は役割が違うからです。
| 役割 | 使うもの | 転職ドラフトとの違い |
|---|---|---|
| 値札を金額で測る | 転職ドラフト | 指名時に年収が出る。ただし月1回・審査あり |
| 値札を常時観測する | 総合型のスカウトサービス(選び方) | 常時受信できる。金額はぼかされがち |
| 求人の幅と選考支援 | 大手転職エージェント(選び方) | 書類添削・面接対策の伴走がある |
| 換金レートを上げる | 業界・職種特化型エージェント | 面接官の傾向を踏まえた具体的な回答助言が得られる(編集部メンバーが複数回の転職で最も価値を感じた点) |
「金額はぼかされがち」がどういう状態かは、実物で見たほうが早いので1通載せます。次の画像は、編集部の運営メンバー(Webマーケティング領域・エンジニアではありません)に届いたスカウトのうち、年収額がどこにも書かれていないタイプです。転職ドラフトの指名は、この欄が最初から数字で埋まっているという違いです。
同じIT特化のスカウト媒体では、GitHubの公開リポジトリから技術力をスコア化するFindyが比較対象になります。こちらは有料職業紹介の許可事業者で、採用1件あたりの手数料実績率まで国のサイトで確認できる点が違います(→Findyの評判)。
ここで報酬構造の違いを押さえてください。**転職ドラフトのスカウトは媒体型で、費用を負担しているのは採用企業です。**エンジニア側の利用料は無料です(2026年8月時点。公式サイトに利用者向けの料金設定の案内はありません)。
一方、同じリブセンスが提供する「転職ドラフトエージェント」は有料職業紹介にあたり、報酬は紹介先企業が払う成功報酬です。同じブランド内にカネの出方が違う2つのサービスがあると理解しておくと、助言のバイアスを割り引いて聞けます(この読み方の全体像はエンジニアのスカウト転職の仕組みで解説しています)。
届出と許可:編集部が確認した2つの番号
結論から書きます。転職ドラフト(スカウト媒体)は特定募集情報等提供の届出済み、転職ドラフトエージェントは有料職業紹介の許可済みで、いずれも無届出・無許可の事業者ではありません。番号は2系統に分かれます。
先に制度を整理します。スカウト型サービスのうち、労働者になろうとする者(これから求職しようとする人)に関する情報を収集して企業に提供する形態は、職業安定法上の「特定募集情報等提供」にあたります。この形態には厚生労働省への届出が義務づけられています(同法4条7項・43条の2第1項。無届出には罰則=同法65条7号)。
一方、有料職業紹介は厚生労働大臣の許可制です(同法30条1項)。届出制と許可制は別の制度で、番号の系統も確認先も違います。転職ドラフトについては、スカウト媒体側とエージェント側で見るべき番号が変わる、ということです。
編集部は2026年8月10日に、この2つを分けて確認しました。まずスカウト媒体側の根拠となる特定募集情報等提供の届出です。厚生労働省が公表する「特定募集情報等提供事業者一覧」(令和8年7月1日現在)に、**株式会社リブセンス・届出受理番号「51-募-000255」**として掲載されていました(届出受理年月日2022年11月24日)。
次にエージェント側です。同じリブセンスが運営する「転職ドラフトエージェント」の根拠となる有料職業紹介事業の許可番号は「13-ユ-306058」で、公式サイトの会社概要に掲載されています。同社の欄名は「許可・届出受理番号」ですが、これは届出と許可を1欄にまとめた様式上のラベルであり、この番号自体は有料職業紹介の許可番号です。
ただし届出は法人単位で行われるため、上記の一覧にサービス名までは載っていません。サービス単位で確認したいときは人材サービス総合サイトで「株式会社リブセンス」を検索してください。この確認手順は、転職ドラフトに限らずどのスカウト媒体・エージェントでも同じです。
なお本記事の法令に関する記述は2026年8月時点の一般的な情報です。個別の判断が必要な場合は厚生労働省・都道府県労働局へご確認ください。
転職ドラフトに登録しなくていい人
誰にでも当てはまるサービスはありません。編集部は次の人には今は勧めません。
- 実務経験が浅い人:審査は情報量から客観的に実力を判断できるかを見ます。書ける実績が薄い段階では、審査より先に現場で書けるものを作る方が早いです
- 3か月以内に転職を完了させたい人:参加受付は開催当日の09:59に締まり、次回に回れば最短でも1か月待ちです。「参加→指名→面談→選考→内定」を3か月の枠に収めるのは、月1回開催という設計上かなり窮屈になります
- レジュメに工程・規模・数字を書く気がない人:このサービスの価値はレジュメを書き込む労力とほぼ正比例します。スキル名の羅列だけで登録するなら、常時受信型のスカウトの方が向いています
- Web系の自社開発に一切関心がなく、業務系の受託・SIerの中でキャリアを続けたい人:参加企業の重心とずれます。商流を上る方向の選択肢は別の経路で探した方が効率的です
- 心身が限界で、今日を凌ぐ判断が必要な人:転職ドラフトは、レジュメを書き込む労力を先に払って月1回の開催を待つ仕組みです。今日を凌ぐ必要がある状態とは順番が合いません。休職・退職・労働相談のほうが先だと編集部は考えます
逆に、「転職する気はまだ固まっていないが、単価も年収も3年動いていない」という人には、登録しない理由がありません。レジュメを書き直す手間だけで、企業が自分に書く金額が1回で分かるからです。
よくある質問
転職ドラフトの90%ルールとは?
内定年収が、指名時に提示された年収の90%を下回ることを禁止する運営ルールです。ハイクラス回では加えて「1000万円を下回ること」も禁止されています。**下限を定めるルールであり、提示額そのものを保証するものではありません。**運営の集計(2019年7月〜2021年6月)では、提示年収700万円以上の指名について内定年収が提示額の100%だったのが67.3%、提示より下がった人は20%以下でした。
転職ドラフトの内定率・承諾率はどのくらいですか?
**公表されていません。**編集部が運営の公式発信を確認した範囲では、内定率・承諾率・指名ゼロで終わった人の割合はいずれも見つかりませんでした。公表されているのは、内定承諾者のうち年収がアップした人の比率(93%・注記の集計期間は2024年1月〜12月)と、参加者の平均指名数(11.9件・2026年8月10日時点の公式掲載値)です。前者は分母が「内定を承諾した人」に限られていることに注意してください。
転職ドラフトを使うと会社にバレますか?
指名禁止企業の設定とレジュメの項目別公開設定で、現実的なリスクは大きく下げられます。設定した企業の管理画面では情報がマスキングまたはリダイレクトされ、現年収はそもそも企業に公開されません。ただし完全にゼロにはできないため、全体公開の項目に自分を特定できる記述を書かないこと、会社のPC・ネットワークを使わないことを守ってください。
転職ドラフトが炎上したと聞きましたが本当ですか?
**編集部は、特定の炎上事案を一次情報で確認できませんでした。**そのため、あったともなかったとも断定しません。確認できる事実は、運営が2018年10月に、指名メッセージで提示年収の信頼性を損なう文言を使った企業へ是正対応を行ったことを自社メディアで公表している、という1点です。ルール違反への対応を公開する運用そのものは、編集部は評価しています。
利用に費用はかかりますか?
エンジニア側の利用料は無料です(2026年8月時点。公式サイトに利用者向けの料金設定の案内はありません)。費用を負担しているのは採用企業です。**つまりあなたは客ではなく、企業に提供される側にいます。**この構造は転職ドラフトに限らずスカウト媒体すべてに共通しており、当メディア自身にも当てはまります(→編集方針)。
40代でも指名は来ますか?
来ます。ただし来る指名の年収帯と件数はレジュメの記述量と具体性に強く依存します。運営が公表する年代別アップ額の中央値は40代71万円で、20代166万円の半分以下です。年齢で門が閉まるのではなく、書いていない経歴に金額が付かないだけだと編集部は考えます。開発系職業の在職者平均年齢は37.1歳(job tag・令和7年賃金構造基本統計調査ベース)で、40代は市場で珍しい存在ではありません。
まとめ:上げ幅ではなく、金額が返ってくることに価値がある
- 転職ドラフトは指名時に年収が提示され、内定年収は提示額の90%が下限という設計。金額をぼかすスカウトと違い、参加すれば値札が数字で返る
- 公式の「93%が平均160万円アップ」は、内定承諾者のうち年収がアップした人だけの比率と平均(公式注記)。分母を先に確認する
- 運営公表の年代別アップ額中央値は20代166万円・30代136万円・40代71万円。40代の伸びは細いが、金額で分かることに価値がある
- 平均提示年収791万円(2024年12月)はjob tag開発系の平均年収578.5万円を200万円以上上回る。上の年収帯で人を探す企業が集まる場であり、審査があるのはその帰結
- 審査不通過の約9割は情報量が原因(2024年10月公開の公式マニュアル時点)。落ちても書き直しの指針が返る=無料のレジュメ添削として機能する
編集部の結論:年収を最重要視する41歳・商流下層のエンジニアには、転職ドラフトを測定器として1枠使うことを勧めます。ただし期待値は「160万円アップ」ではなく「自分に企業が書く金額を1回で確定させる」に置いてください。時間や場所を最重要視する人には、参加より先に条件の絞り込みを勧めます。
応募前に確認すべきことは、指名禁止企業の設定、レジュメの公開範囲、参加企業と自分の技術セットの重心です。届出・許可は本文のとおり編集部が確認済みですが、他のサービスを使うときは人材サービス総合サイトでの確認を習慣にしてください。
現職と比較すべきものは、届いた指名の年収額・担当工程・商流の位置と、現職の3年後の見込みです。使うサービスは、転職ドラフトを測定枠に1つ、求人の幅と選考支援に大手エージェント1社、換金レートを上げる特化型1社——という3枠の組み立てを勧めます(本文の比較表を参照してください)。
いずれの場合も、先に自分の値札を測ってから判断するのが編集部のおすすめです。測り方の全体像はエンジニアの市場価値の測り方へ、スカウトサービス全体の使い倒し方はエンジニアのスカウト転職の仕組みへ進んでください。値札を測った人から順に、選択肢は増えていきます。
参考・出典
- 転職ドラフト公式サイト(サービス概要・実績値と注記・参加企業数): https://job-draft.jp/ / https://job-draft.jp/scout (2026年8月10日確認)
- 転職ドラフトスカウト「スカウトルール」(提示年収90%ルール・現年収の質問制限・書類選考の禁止): https://job-draft.jp/scout/rule (2026年8月10日確認)
- 転職ドラフトスカウト「スケジュール」(年間12回の通常回+ハイクラス回・指名期間・返答期間): https://job-draft.jp/scout/schedule (2026年8月10日確認)
- 転職ドラフトREPORT「転職ドラフトの高額指名は本当に採用されている?90%ルールの実態を調べてみた」(2021年7月19日公開・調査対象期間2019年7月〜2021年6月): https://job-draft.jp/articles/533
- 転職ドラフトREPORT「【2023年版】転職ドラフトスカウトで転職したITエンジニアの年収はどのくらい上がるのか?」(2023年12月20日公開・年代別アップ額の中央値。データ出典は2017年1月〜2023年9月の内定承諾者): https://job-draft.jp/articles/572
- 転職ドラフトREPORT「【2025年版】激動のITエンジニア転職市場を徹底分析!」(2025年5月22日公開・全体の集計期間2020年1月〜2024年12月。マネジメント経験の有無による提示年収差 約67万円=集計期間2024年1月〜12月/EM経験者の2024年平均提示年収900万円/週0日出社企業の割合=2021年12月60.1%→2025年5月53.1%): https://job-draft.jp/articles/619
- 転職ドラフトREPORT「これで完璧!転職ドラフトスカウトの使い方マニュアル!」(2024年10月1日公開。審査の仕組み・不通過理由〈約9割は情報量〉・指名禁止企業設定・レジュメの公開範囲): https://job-draft.jp/articles/386
- 転職ドラフトREPORT「転職ドラフトのルール違反と思われる企業対応を是正しました」(2018年10月30日公開): https://job-draft.jp/articles/302
- 株式会社リブセンス プレスリリース「ITエンジニアへの平均提示年収は5年間で147万円増」(2025年5月28日): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000184.000015443.html
- 厚生労働省「特定募集情報等提供事業者一覧」(令和8年7月1日現在。株式会社リブセンス=届出受理番号 51-募-000255・届出受理年月日2022年11月24日。2026年8月10日に編集部が確認): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/boshuujouhouteikyou.html (一覧本体= https://www.mhlw.go.jp/content/001274724.xlsx )
- 株式会社リブセンス 会社概要(有料職業紹介事業の許可番号 13-ユ-306058。同社の掲載欄名は「許可・届出受理番号」。2026年8月10日確認): https://www.livesense.co.jp/company/profile/
- 利用者の公開記録:note「転職ドラフトで17社から指名を頂いたので振り返ってみる」(2019年10月7日公開): https://note.com/su_k/n/nf8fd0572625f / Qiita「つよつよエンジニアばかりで怖いと思ってた転職ドラフトで転職した話」: https://qiita.com/rorensu2236/items/716374e16771c8c530d1
- 厚生労働省 job tag(職業情報提供サイト)プログラマー・システムエンジニア各職業ページ(平均年齢・平均年収・ITSSレベル別年収。令和7年賃金構造基本統計調査ベース): https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/313 ほか
- 公正取引委員会「ソフトウェア業の下請取引等に関する実態調査報告書」(2022年6月29日。多重下請構造・中間マージン・下請の担当工程): https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2022/jun/220629_sw_03.pdf
- e-Gov法令検索「職業安定法」(特定募集情報等提供の定義=4条7項/有料職業紹介の許可=30条1項/届出=43条の2第1項/罰則=65条7号): https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141
- 人材サービス総合サイト(許可・届出・手数料実績の確認): https://jinzai.hellowork.mhlw.go.jp/
